2019年3月6日水曜日

第46回日本集中治療医学会学術集会

皆さん、こんばんわ。救急部・山本です。
集中治療医学会学術集会に参加して参りましたので、ご報告致します。


場所は京都。
学会前日から開催されているセミナーに、山本、橋爪Dr、山下Dr、そして当院研修医の矢野Dr、西森Drが参加して参りました。
山本は研修医2人と「Be an Intensivistコース」に、橋爪Drは「神経集中治療ハンズオンセミナー」に、山下Drは「緊急気道確保対応トレーニング」に。
午後からは山本、山下Drが「リフレッシャーセミナー」に参加して参りました。
ハンズオンでは、実際に手に触れて教えて戴けて、体験することで、より理解度も深まるセミナーでした。
研修医2人は、集中治療の奥深さに興味深々で、とても勉強になったとのこと。
これから敗血症の初期対応は、二人に任せようと心に誓いました笑
院内で急変があったときには、すぐに呼びますね!!
呼吸器のグラフィックを用いた病態把握について。ふむふむ。


さて、夜は定番の、スタッフ一同で美味しい食事を堪能して参りました。
今回は京都ということで、京都のグルメに詳しい橋爪Drお勧めで、すき焼きを食してきま
した。
ざらめ、割り下で頂きました!

皆、肉に夢中ですね。

大変美味しゅうございました。

その後も、楽しい京都の街を練り歩き、夜中遅くまでワイワイガヤガヤと騒しまして・・・
研修医の勧誘もしっかりちゃっかり、やってきました笑


そして学会初日、救急部から私山本が口演発表をして参りました。
「体温管理後に完全社会復帰した溺水後心肺停止蘇生後脳症の一小児例」という演題です。
小児の心肺停止蘇生後脳症の体温管理は、定まった方法が決まっておらず、施設間や国ごとにも方針が少し違っているのが現状です。
今回私が経験したのは、34℃48時間施行、24時間で0.5℃ずつ復温を行い、後遺症もなく、完全社会復帰を果たしました。
発表前の山本。緊張しております。何とか無事に終えました。

肺炎、ARDSと管理に難渋しましたが、呼吸不全も改善。
低体温に晒されましたが特に大きな有害事象もなし。
鎮静薬の離脱症状なのか、脳症の症状なのか判断に難渋した時期もありましたが、そちらも軽快し、今は無事に小学校に通っております。
抜管後にリハビリを進めてもらって、日に日に良くなっていく姿は、本当に頼もしく、我々も嬉しく思いました。
患児が退院前にICUに寄ってくれたんですが、とあるNsは泣いて喜んでおりました笑
当の本人は、ICUでの記憶はほぼ無いのだとか。。。
それでよいと思います、要らない記憶はないほうがいいですよね。
結果、体温管理がどこまで功を奏したのか、それはもっとデータを集約すべきでしょうし、一地方でその集約は困難かもしれません。
しかしこのような経験が出来た事は我々スタッフにとっても本当に有意義で、今後の診療に是非生かしていきたいと思います。

救急部スタッフと共に撮影。


上記症例もしかりですが、やはり多職種で治療を進めていくべきだなと、改めて感じた学会でした。
毎日のデスクカンファレンス、walkinカンファレンス、どちらも大切で、些細な患者の変化に気付けて、耳を傾けることの出来る医師でありたいなーと、改めて思えた学会でした。
最後になりましたが、学会滞在中に院内で守って下さっていた医局員の皆様、本当にありがとうございました。