救命診療部の原です。
6月2日に「ER/ICU ASSISTセミナー」がweb開催されました。このセミナーは愛媛大学救急医学講座の佐藤格夫教授を中心に「四国に若手医師を集めよう」という趣旨のもと、当初は愛媛県とその関係者で開催されていました。ASSISTとは、All Skills up Series In Shikoku Type」の略です。
このたび第4回は高知県にもお声がけをいただき、高知大学災害医学講座の西山謹吾教授が座長となられて開催されました。コロナ禍ということで残念ながらweb開催となりましたが、四国だけでなく全国から100名を超える若手の先生方に視聴していただき、大盛況となりました。
今回のテーマは「リチウム中毒」でした。
症例提示を高知赤十字病院初期研修医2年目の山中絵里加先生、Lectureを高知大学災害救急講座の竹内慎哉助教が担当してくれました。
みなさん、リチウム中毒を経験したことはありますか??実は、知れば知るほど面白い中毒なんです!
当日はこのようにホテルの一室でライブ配信をしていました。 山中先生(左)、西山教授(右)、竹内先生(奥) |
山中先生は「リチウム中毒は奥が深い!治療介入を要した2症例」と題し、過去の当院でのリチウム中毒症例を提示しながら、リチウム中毒の特性と注意点についてわかりやすく発表してくれました。当日は少し緊張したかもしれませんが、非常に落ち着いて発表できていました。質疑応答でも指導医のサポートがなくても堂々と回答できていましたし、横から見ていてとても頼もしく成長を感じていました。忙しい臨床の合間にスライドチェックのために何回も私のところに足を運んで仕上げてくれました。大変だったと思いますが、この苦労はきっと今後の医師人生に役立つと思います。
リチウム中毒について堂々と発表してくれた山中先生 |
高知大学の竹内先生は、「夏の中毒といえば?…リチウム中毒!」という演題名で、山中先生が発表した内容をさらに深く掘り下げてくれただけでなく、中毒総論についても非常にわかりやすいスライドで解説してくれ、まさに「ナイスASSIST」でした。竹内先生の発表は、いつもスライドが秀逸でとても見やすく理解しやすい構成に感心させられます。
竹内先生のわかりやすいスライドの一部です |
たくさんの質疑応答があり、本セミナーは大盛況の内に無事に終了しました。