2017年3月5日日曜日

第53回日本腹部救急医学会総会


この度、私山本は第53回日本腹部救急医学会総会in横浜に参加して参りました。腹部を中心とした急性疾患が主に扱われておりましたが、外科医(特に消化器外科)、内科医、放射線科医、救急医、研修医と様々な科に渡った演目があり、大変勉強になった23日でした。テーマは「他を知り、多くを学ぶ-よりよいチーム医療のために-」と題され、外科的手術、血管内治療はもちろん、超音波検査や集学的治療と分野の幅広い学会でした。
 

 
横浜の大都会で行われた学会。
 
 まず山本は、「自然破裂をきたした巨大腎血管筋脂肪腫の1例」について発表を行いました。若年者の突然発症の急性腹症で、症状、画像ともにインパクトのある症例でした。放射線科Dr、泌尿器科Drと協議し、動脈塞栓術で無事に治療を終えた症例でした。今後riskを伴う疾患でもあり、放射線科領域でも塞栓方法については意見が分かれる点もあるようでして、救急領域の私にとっては、有意義な発表となりました。

落ち着いてそうに見せつつ、何とか発表している筆者。
 
 原Drは「半年間に2回の特発性大腸穿孔をきたした1例」について発表を行いました。人工肛門を造設後に短期間で再度穿孔を来たしましたが、無事に救命し、退院された症例でした。術後集中治療管理を行い、その後外科Drにフォローアップをされていた症例で、こちらも多科に渡る診療を行った症例でした。貫禄のある堂々とされた発表姿と、見やすいスライドにとても感銘を受けました。

質問に返答されている原Dr。
 
 当院では腹部の救急症例はもちろん、全科救急疾患、外科疾患にも対応しております。筆者の私は、当院外科で研修させて頂いていた身分でもあり、また原Drも当院外科で研鑽を積み、一般外科、消化器外科の専門医も取得されています。今後も各科と協力し、救急症例はもちろんの事、重症多発外傷患者の救命にも取り組んでいきたいと考えております。

御指導頂き、ありがとうございました。写真左:原Dr、右:筆者山本

上等な食事を目の前に、いそいそと下準備をしている筆者山本
 

 最後になりましたが、多忙な業務の中、学会発表に快く送り出して下さった救急部、他スタッフの皆さんに、感謝の気持ちを申し上げます。ありがとうございました。サブタイトルにもありました様に、よりよいチーム医療を行っていけるよう、学会で得た知識を今後も現場で生かし、精進して参ります。