2015年11月9日月曜日

平成27年度日赤5ブロック救護訓練


救急部の原です。
連続投稿です。

11月7、8日の2日間にわたり、高知市高須浄水場運動場において、平成27年度日赤5ブロック救護訓練が行われました。
日本赤十字社は地域ごとに日本全国を1~6までブロック制で区分けしており、中国四国地域は5ブロックになります。
5ブロックは広島県を代表支部とし、岡山県、鳥取県、島根県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県の9県が所属しています。
5ブロック訓練は毎年秋に行われていますが、今年は高知県が当番支部でした。
訓練の想定はもちろん南海トラフ巨大地震で、高知県は甚大な被害を受けたという設定でした。

まず前日の7日には本番同様に各県から高知県への参集訓練を行い、EMIS(Emergency Medical Information System、広域災害救急医療情報システム)も活用されました。
各県救護班チームが抜かりなくEMISを入力してくれたおかげで、当院本部は各チームの動きをリアルタイムに把握できました。
今回は実際の参集場所になるであろう高知大学病院や高知県支部、高知赤十字病院にも実際に車で行っていただき、地理的な位置を確認していただきました。
訓練会場に参集後は各ブース(日赤高知県支部本部、高知赤十字病院、救護病院、薬剤部、こころのケアなど)に分かれ、翌日の実動訓練に向けて机上シミュレーション行いました。
ブース内での意思統一をはかることができ、非常に有意義であったと思われました。

その後に行われた懇親会では、高知県の料理と酒を堪能しつつ各県のメンバー同士で交流を深めました。
また今回は日赤の外部講師として、武蔵野赤十字病院の勝見先生、京都第一赤十字病院の高階先生、日本赤十字医療センターの林先生、神戸赤十字病院の岡本先生にお越しいただき、訓練の講評をしていただきました。
こういう日本全国のつながりも赤十字のいいところではないかと思います。

8日の実動訓練では、ときおり降る激しい雨にもかかわらず、参加者のみなさんはCSCAに基づいて各関係機関と協力しながら患者のTTT(トリアージ、治療、搬送)を行いました。
問題点や課題もたくさん浮き彫りとなりましたが、達成できたこともたくさんあり、今後の課題として修正すべき点がわかり今後に生かしたいと思っています。

訓練終了後には、各県から「いい訓練ができた。」「うちも高知を見習いたい。」といったありがたいお言葉をたくさんいただきました。
この訓練が赤十字同士のさらなるつながりや実災害に少しでも役立ってくれればと思います。
来年度の5ブロック訓練は徳島県で開催予定となっています。

当院は赤十字病院として救急医療だけでなく、広域基幹病院として局所災害から広域災害まで幅広く活動する義務があります。
今後も職員全員で高い目的意識をもって頑張っていきたいと思っています。

最後に日赤高知県支部のみなさん、1年前から企画し、多機関にわたる事前調整から当日の運営まで本当に大変だったと思います。ご苦労さまでした。
雨の中参加されたみなさんも2日間本当にお疲れさまでした。


日赤高知県支部本部メンバー(本部長は西山先生)

高知赤十字病院災害対策本部長の山崎先生(中央)

訓練前に脳神経外科・鈴江先生(上段左から2人目)とともにピースで意気込み十分!


高知赤十字病院災害対策本部(ドラッシュテント内)

 
EMISでの情報収集もバッチリでした

右端は今回もっとも活躍された血液センターの溝渕先生

高知赤十字病院薬剤部も大活躍!

懇親会場で外部講師の先生方と

災害3人娘♪ (今回は神の声で活躍してくれました)



2015年11月8日日曜日

西山謹吾先生 救急医療功労者厚生労働大臣賞受賞祝賀会


みなさんこんにちは。
救急部の原です。

久しぶりの投稿で申し訳ありません…

つい先日、救命救急センター長の西山謹吾先生が、厚生労働省より救急医療功労者の表彰を受けました。
赤十字からは西山先生のほかにも、岡山赤十字病院の石井史子先生、前橋赤十字病院(中野実院長)も同時に表彰されました。
西山先生は全受賞者の中で最年少だったそうです。

10月28日に高知市内の旭ロイヤルにおいて病院をあげての祝賀会が行われましたので御報告させていただきます。

西山先生は、平成6年に高知赤十字病院に高知県初の救命救急センターが設立されたとき、わずか36歳の若さで初代救命救急センター長に就任され、以後20年以上にわたり高知県はもちろんのこと日本の救急医療を牽引されてきました。
当初はわずか4人でスタートした救急部でしたが、西山先生のご指導のもと有志が集まり、現在は総勢12名にまで増えました。
現在では日本救急医学会専門医10名(今年1名合格)、日本集中治療医学会専門医5名(今年3名合格)を有する、日本有数の救命救急センターに成長いたしました。
平成10年に当院で行われた日本初の臓器移植における西山先生のご尽力は、みなさんご存じの通りです。
これまでの西山先生の功績が評価されたわけですが、先生は祝賀会で「各科の先生方の惜しみない協力があっての受賞であり、病院を代表して受賞してきました。」と述べられていました。

祝賀会には西山先生の奥様もご出席され、記念品と花束が贈呈されました。
またこの20年間の救命救急センターの歩みがDVDで放映され、若かりし西山先生の姿に会場は驚きと懐かしさにつつまれました。(ひげは以前と変わりありません!)

私たち救急部のメンバーも、設立当初からの西山先生のご苦労を知り、このような偉大な先生のもとでご指導いただいているありがたさを改めて感じ、今後もさらに精進していきたいと気持ちを新たにした次第です。

西山先生、本当におめでとうございました。