2017年6月12日月曜日

第31回日本外傷学会総会

こんばんは、救急部・山本です。
連投になりますが、学会発表の報告をさせて戴きます。

2017年6月1日~2日にかけて、横浜で行われました第31回日本外傷学会総会に参加して参りました。
当院には多発外傷はもちろん、軽症と思われる歩行可能な交通外傷まで、様々な症例が運ばれてきます。
今回私は、診断が遅延した消化管穿孔の症例について、ポスター発表をして参りました。

場所はパシフィコ横浜で行われました。 窓からは御覧の様な晴天が垣間見れました。


写真は発表している筆者(偉そうに喋っています)

指導医と。恐れ多くて緊張して、口がへの字ですね。

 今回私が発表した内容は「診断が遅延した小腸断裂の1例」でした。受傷して数日後に突然、腹部症状が悪化し、手術の方針となった結果、小腸が完全断裂していた、という希少な症例の発表でした。術後敗血症性ショックに陥りましたが、無事に回復され、その後転院されていきました。術前診断がいかに大事か、反省の多い経験でした。他施設でも同様の経験があるようで、有意義な討論が出来ました。この経験を糧に、今後も外傷症例に的確な診断、治療法の選択をしていきたい、と思いました。
 
 今回の学会テーマは「腹部外傷手術への挑戦」というテーマで、各施設の取り組み、手術法等の発表を拝聴させて頂きました。しかるべき状態の時には、我々救急医が一命を繋ぐ治療を急がねばならないのかもしれない、そのような気持ちで、私も外傷外科指南塾という講義も受けて参りました。当院救急部では麻酔専門医、集中治療専門医が多数在籍しており、緊急手術にも対応でき、術前から集学的治療を行っていける環境を整えている、と自負しております。他科も交えて滞りない医療が展開できるよう、今後も精進していこうと痛感致しました。

 最後になりましたが、多忙な中最後までご指導頂きました原Dr、また多忙な勤務の中にも関わらず、長期間の出張を快く送り出して下さった医局員、スタッフ皆様に感謝の気持ちを述べさせて戴きます。ありがとうございました。