2019年10月31日木曜日

第11回日本Acute Care Surgery学会学術集会に参加して

皆さん、こんにちは。救命診療部、山本です。
夏も過ぎ去り、過ごしやすい気候になってきましたね。
朝晩は冷え込むようになり、体調も崩しやすい今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
筆者・山本は、趣味であるrunningに勤しんでいます、はい嘘です。


第11回日本Acute Care Surgery学会に参加して参りました。
今回はまさかの沖縄。 ということで移動も大掛かりで、レンタカーを借りて副部長・原Drと共に、沖縄の地へ乗り込んでまいりました。

沖縄の海です、めちゃ綺麗ですねー。

夕陽も綺麗で、思わずパシャリ。優雅な時間でした。


 会場の大学キャンパス内に、このような宿舎が。海外セレブ張りの学生生活です。


キャンパス内には、湖もありました。こんな所で研究してみたいです笑



そもそもAcute Care Surgeryとは?なんですが、外傷外科、救急外科、外科的集中治療といった領域を指していて、外傷はもちろん、外科的介入が必要である患者の周術期管理をどのように行うか?といった分野です。戦略、戦術、そして二期的手術介入等、一外科領域の疾患を指しているわけなんですねー。
当院でも、病院前から診療に携わり、救急外来で評価、手術、集中治療室にて全身状態の安定化を図る診療を行っておりますので、名前だけ聞くと??という感じですが、実は馴染みのある領域なんですよね。


当院からは、副部長・原Drは「単独外傷性腸間膜損傷の診断と治療」のパネルディスカッション、筆者・山本は「当院における特発性食道破裂7例の検討」のポスター発表を行いました。

発表されている原Dr。当院の治療方針を語って頂きました。


単独の外傷性腸間膜損傷は、本当に診断が難しく、エコーやCTでは確定がなかなか困難な疾患です。腸管損傷、血管損傷が確定すればTAEや手術の方針を立てやすいですが、そうでなく、腸間膜単独の場合、果たしてどのような治療が患者にとって望ましいのか?
もちろん過侵襲にならない治療決定を行いたいわけですから、不必要な手術等は避けたい、といった考えが、参加者みな大前提にあるわけです。しかし発見が遅くなったり、状態が重篤になってからの治療介入は大変危険ですから、是非そこは避けたい。なかなか難しいですね。
後は施設間のちょっとしたローカルルールみたいなものもありますから、しっかりと統一した治療方針が立てられるよう、今後も知識と経験を積んでいきたいですね。
他施設での方針も拝聴出来、有意義なdiscussionの時間となりました。


筆者・山本の発表。他施設との比較ができ、大変勉強になりました。


特発性食道破裂は、比較的稀ではありますが重篤で、早期診断→治療が望まれます。救急外来で出会った際には、誰しもひやっとするに違いありません。そんな疾患の、当院での治療経過を報告させて頂きました。当院での経験では全て転帰良好で、みな退院or転院されて行かれました。その中で、どのような術式が良かったのか、合併症は起こしてないだろうか、より患者に有益な結果をもたらすにはどのように管理すべきだったか?後ろ向きではありますが、検討出来、勉強になりました。他施設からご指摘も頂き、改めて今後の診療に生かして参りたいなと感じました。



懇親会会場にて。Miss.Okinawaが流暢な英語喋って、挨拶してましたわー。


クイズ大会に参加して参りました(左から2番目) 沖縄クイズ、難しすぎました。


学会1日目の夜には、懇親会が催されました。沖縄名物・泡盛が配られたり、沖縄クイズを用意して下さっていて参加者で挑戦したりと、盛り沢山で楽しませて頂きました。ちゃっかり、Miss.Okinawaとも写真を撮っちゃいました笑
翌日学会に出向いてみると、あれ?昨日より参加者めっちゃ少ないやん、、、と感じましたが、そこは皆さんOn-Offでバカンスを楽しんでらっしゃるのでしょう笑 有意義な2日間となりました。


学会看板の前で、恒例の記念撮影を。


最後に、沖縄料理も。めんそーれ!


さて、新病院移転から半年が過ぎました。病院前診療、救急外来、麻酔、集中治療と、多岐に渡る分野を、救命診療部一同、一丸となって毎日診療に当たっております。これから気候も寒くなりますから、重症患者が増えていきそうな予感ですね。患者により有益な医療が施していけるよう、引き続き診療に当たって参ります。

後期研修の募集が始まっていますね。
当院救命診療部は、病院前へラピッドレスポンスカーを走らせたり、救急外来で診断をしたり、予定あるいは緊急麻酔の管理を行ったり、重症患者の集中治療を担当したり、慢性期に至った呼吸器患者の呼吸器離脱の計画立てたり、院内の急変患者の管理をしたりetc...様々な急性期患者の管理を行っております。
どんぴしゃで急性期の勉強を積みたい方、専科に進む前に全身管理を勉強したい方、よりadvancedな知識を深めたい方等、随時募集しております。
是非、一度見学に来られてみませんか? 県外の方も大募集、カツオが待ってますよー。

以上、山本でした。

2019年10月30日水曜日

第47回日本救急医学会総会・学術集会

救命診療部の布村です。
高知赤十字に来てから、今月で早2年経ちました。
ブログを書こう書こうとは思うのですが筆不精なもので、更新されるのを読む側になっていました。

では、最近の出来事を書こうと思います。

月初は題名の通り救急学会総会がありました。
 
東京医科歯科大学 未来指向型集中治療医学講座の山内英雄先生と再会、救命診療部の参加者で記念撮影しました。
今回は当院からは4演題の発表がありました


原先生「当院で手術を施行した敗血症性DIC症例の検討」


橋爪先生「広範囲低温熱傷の一例」
オーディエンスとの議論が盛り上がってました。
発表しているのが布村です。「中間症候群を呈し再挿管を要した有機リン中毒の一例」
色が白いので膨張色で太くみえますが、この一か月で3kg痩せました。
(正確には高知に来て2年で7kg太ったので、まだプラスバランスで経過しています)

もう一題は村上翼先生の「初療で超音波ガイド下末梢神経ブロックを実施したが、入院後リバウンドペインを訴えた多発外傷の一例」です。
写真がなく申し訳ありません。
部内の予演会の際も知らないことがたくさんあって勉強になったので盛況だったことが予想されます

余談ですが総会の次週に休みをいただいたので(寒くなる前に)北海道にいきました、でも寒かったです。

先週は救急隊の救急合同シュミレーション訓練に昨年(南国で開催)に引き続いて参加してきました。
今年は嶺北消防が主催で本山開催でした(大豊ICで降りて会場に向かいました)
普段の現場での活動がよくわかりました、顔の見える関係を築いていくということはとても大事です。

来年は室戸です、もちろん参加します。



突然昨日の話になりますがECMO勉強会がありました。
会場はICUカンファレンスルームでした。
看護師さん、リハさん、臨床工学士さんもかなり参加してくれて満員御礼、僕も立ち見で参加しました。
橋爪先生の情熱・愛を感じるECMOについてのLecture、震えあがりました(刺激になったといういい意味です)
これから寒くなりますので冬もみんなで頑張りましょう。


追伸
布村は11月からICU専属期間開始です。
来月の目標はNHFCのweaningプロトコール作成とICUの栄養プロトコール作成です。
やっとこさこのブログにログインできるようになったので、山本先生ばりの更新に期待してください。