2019年8月10日土曜日

第41回日本呼吸療法医学会学術集会

救命診療部の原です。
毎日暑いですね。
当院にも連日熱中症の患者さんが搬送されてきています。
8月9日からは名物のよさこい祭りが始まり、県内外から大勢の観光客が高知市内に集結しています。
大いに楽しんでもらいたいですが、こまめな水分補給など体調管理には十分注意していただきたいです。

さて8月3日、4日と大阪国際会議場で開催された、第41回日本呼吸療法医学会に参加してきましたので報告します。
当学会は、日本集中治療医学会の呼吸部門という位置づけになりますが、ICUでの呼吸管理は重症呼吸不全患者の予後に直結するため非常に重要です。
当院ICUでも人工呼吸管理には非常に力をいれており、最新の人工呼吸器を導入して管理にあたっています。
学会には当救命診療部から廣田、山本、原の3人で参加してきました。
山下部長、廣田副部長、私の3人は呼吸療法医学会専門医の資格を有しており、山下部長は当学会の評議員もつとめられています。

今年の学会での大きなテーマは、①VV-ECMO(体外循環による人工肺)、②ΔP(プラトー圧-PEEP)、③自発呼吸温存と筋弛緩薬の使用 の3つだったと思います。
いずれのテーマも当院での呼吸管理で議論となっているところです。
私は「BMI40以上の高度肥満患者における人工呼吸管理について」という内容で発表してきました。
高度肥満患者の呼吸管理では苦労することが多く、呼吸リハビリテーションは欠かせません。当院には10年以上前からICU専属のPTが配属されており、呼吸療法医学会や集中治療医学会でも発表を重ねています。現在も遠山君をはじめ、専属のPTさんが日々患者さんの早期呼吸器離脱と離床に向けて頑張ってくれています。

今後のわれわれの課題は、呼吸不全におけるECMO管理を確立することです。
今後も重症呼吸不全患者の救命に向けて、スタッフでレベルアップできるよう頑張っていきたいと思っています。


会場では大阪名物たこやきを配布していました